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162-参-郵政民営化に関する特別…-10号 平成17年07月29日
○委員長(陣内孝雄君)
ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
○関口昌一君
おはようございます。自由民主党の関口昌一です。 参考人の皆様方には、本当にいろいろ御予定のある中、こうして御出席をいただきまして貴重な御提言をいただきまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。
もう限られた時間での質問ということでございますので、まず中田参考人、今いろいろお話を聞かせていただきました。ちょっと私も聞きたいこともあるんですが、まず、横浜の市長さんという立場で、郵便局の果たす役割というのは非常に大きな地方行政とかかわりがあると思うんですが、そうしたことをちょっとお話をしていただければと思います。どんな役割を、かかわりをしているかということですね、郵便局とのかかわり。
○参考人(中田宏君)
地方行政と郵便局とのかかわりということについてでありますけれども、従来から、例えば地方行政における公金の出し入れといったことについては基本的には指定金融機関がいるわけですけれども、しかし、国民の側、我々からすると市民の側が例えば納税等を始めとしたそうした手段として郵便局を利用されるということについては、これまでもちろん大きなかかわりがあったというふうにも言えようかと思います。
最近は、横浜市などでは、郵政が公社化されたことによってより積極的な営業展開をしていこうというふうにその方向性を出していますので、私どもと相談をして郵政公社で新たなサービス提供をお願いをしたケースがありました。例えばどういうことかといいますと、七十歳以上のお年寄りに敬老パスというものを横浜市では交通機関を利用する際のパスとして発給をしてきたわけですけれども、これを、従来は郵政の郵便事業で送るという形でしたけれども、仕組みを改めまして、本人確認をしたり、それから納付手続をした上で、そこで、その場で発給をするというようなことですね、こうしたことを今郵政公社の皆さんにお願いをし、サービスはスタートすることになったわけでありまして、そういう意味では、公社化をしたことによって新しいサービス提供ということが以前に比べればしていただいているのかなというところを感じます。
○関口昌一君 ありがとうございました。
よくこういう議論がされるんですね。首都圏、都市部の方々はこの民営化については賛成であって、田舎の方に行くと反対が多いというふうな意見を聞くんですが、私は、実際埼玉県でございますけれども、埼玉でも一番こういう田舎の方の秩父、しかもその秩父の郡の方の町の出身でございます。私も、この郵政民営化の問題でいろいろ議論される中で、やっぱり過疎地域において、これはもう都市部の郵便局も同じであるんですが、ちゃんとしっかり郵便局が担保されるかどうかという不安をみんな持っている。
しかし、私は、衆議院の中によって修正というのは、国会の修正というのは非常に大きな役割を持っているし、民営化でありながらやっぱり抑制された民営化であると今回私も考えておりまして、そうした中で、中田市長さんは、首都圏、政令市の市長さんということでございますが、立場を変えて、過疎地の村長さんとしたらどんなお考えでしょうか。
○参考人(中田宏君)
今回の法案は、正に榊原先生が先ほどおっしゃっておられたとおり、本当の意味での民営化ということをやれば懸念をされるではないかということについての様々な策を講じた制度設計になっていると思います。
そういう意味では、逆にその点をとらえて今度はこれが民営化なのかという議論が始まってしまうわけですけれども、しかし、それはこれまで公共性というものを、非常に郵便局、郵政事業が信頼をされていた部分をどうやって民営化の中で担保をしていくのかという中で制度設計がなされたわけであって、これはある意味では、反対する方々の憂いというものに対してやはりこたえる形の制度設計なんだということをむしろ理解をする必要があると思うんですね。
今御質問の過疎地等を始めとした地方ということについては、正にそうした対策は講じられているわけであって、まず郵便局の配置については、法律の中で、あまねくこれは配置をしなければいけない、そしてそのあまねくというのは、今ある状態を基本的には肯定をした約束事に既にこの議案の審議の中で明らかになっておりますですよね。そういう意味では、今のネットワークというものを活用するということにまずインフラとしてはなる。
さらには、これまでの三事業のそれぞれの相互的な効果ということを考えたときには、やはり今のネットワークをそのまま利用していくというのが最も効果的で、当然経営判断としてはそこを中心に、中心というよりも、はっきり言ったら私はそれしかないと思いますね。すなわち、安定的な長期契約をする対象として、例えばじゃセブンイレブンとやるかということになれば、セブンイレブンのネットワークはそこまでには至らないし、また今までの業務を引き継ぐに当たっては、最初からセブンイレブンのアルバイトさんでやるのかということを考えたら、とてもできる話じゃないわけであって、ということになれば、これまでの郵便局のネットワークを利用してやるということが、もうこれはほぼ、ほぼというか、間違いなく確実な状態になっているということになります。
さらに、それでも駄目な場合はということになると、ここも榊原先生に先ほどおっしゃった御意見を参考にすれば、基金が設けられていて、まあ意味が分からないということになるわけですけれども、それもまた、これ言わば過疎から郵便局がなくなってしまったらどうするんだということに対するある意味でのセーフティーネットとして、これは地域・社会貢献基金というものを設けるという、二重、三重というそうしたものがこれで制度設計としてなされているというふうに思っています。
最後に付け加えますけれども、仮に郵便局の統廃合ということになれば、私はこれ、地方の皆さんに、特に過疎の皆さんに誤解をしていただきたくないのは、都市部も大変だと思います。銀行が再編をする中で、支店が減ったのは都市部なんですね。駅前に幾つも同じような競合相手がいて、それが合併をすることによって都市部の銀行はどんどんどんどん減りました。そういう意味では、これは郵便局ということを考えたときに、都市部ではかなり駅の南口、北口で郵便局がそれぞれ一つずつあるというような場所はたくさんあります。そういう意味では、この議論も単純ではないというふうに申し述べたいと思います。
○関口昌一君
いろいろ御発言いただきまして、ありがとうございました。 特に過疎地域の郵便局というと、金融機関がないんで金融機関の役割を果たしているということであります。私もしっかり、こういうことはいろいろな不安を払拭することによって、民営化といっても法の仕組みにおいては抑制の利いた民営化である。それはやっぱり国民の、利用者側の不安を解消するため、また経営を安定するためにこうしたいろいろな修正が行われたと思っておりますし、国会議員の責務として、しっかりとその設置義務が果たされるかどうか、また監視もして行動もしていきたいと思っております。いろいろありがとうございました。
榊原先生、いろいろお話聞かせていただきましたりよく本も読ませていただきます。民営化は、立場ではっきり、今御意見をいただきました。
やっぱり、昨日地方公聴会行ってまいりました。ちょうど盛岡の方だったんですが、経済の代表の方々、それから郵便局関係の方々、賛成、反対、意見ございましたけれども、賛成の方でもやっぱり不安をされていることはございました。先ほどお話が、御発言いただきました、巨大なマーケットになって民業を圧迫するんじゃないかという心配もされております。私もそれは心配をしております。
榊原参考人、非常に私、印象にあったのは、万が一民営化を考えるとすると、郵貯と簡保のこの、何というんですか、サイズを小さくするというようなお話をちょっと触れられたんですが、その辺をちょっとまたお話をいただければと思うんですが。
○参考人(榊原英資君)
郵便局というのは非常に公的なインフラになっていて、これを民営化するということは望ましくないんですけれども、実は郵貯とか簡保は、例えば今郵便貯金で郵便貯金の定額預金というのがあるわけですね。実は定額預金よりは個人向け国債の方が有利なんですよね。ですから、郵便局で例えば定額預金を個人向け国債に振り替えてくださいというような勧め方をすれば、恐らく相当の方が定額預金から個人向け国債に移ってくると思うんですね。個人向け国債というのは実は定額預金をモデルにしてつくったんですよ、あれ。ですから、それで移ってくると郵貯の残高は自然に減ってくるわけでございますよね。簡保についても、簡保などはやはり民間の保険会社にこれを移していくと。ただ、窓口業務は郵便局でやっていいと思うんですよ。窓口業務は郵便局でやるということで、次第に今の簡保とか郵貯を国債に移す、あるいは民間に移すということをやっていくと、それでずっと小さくするというのがまず第一歩でございますよね。本当に小さくなったときにその業務について民営化するということは可能だと思います。
ですから、まずやることは、例えば限度額の引下げとか、積極的な個人向け国債の販売とか、あるいは場合によると投資信託を郵便局で売るとか、そういうことで、それが本当に投資信託を売るとなれば、これは官から民への資金の移動ですよね。あるいは簡保を民間保険に移すということであれば官から民への移動でございますね。そういうことをやるのが本来の筋ではないかと。
ですから、三十年前に例えば郵貯の民営化ということを言われたわけですね。小泉総理はそのころから言われているわけですけれども。そのときは小さかったんですよ、郵貯も簡保も。ですから、小さいときはそれはある程度民営化してイコールフッティングにした方が望ましいということを民間の方も考えておられた。今はもう巨大になり過ぎちゃっていますから、民営化するんなら一度小さくして、あるいは資金を移して、いろんなところに、それで民営化をすると。ただ、郵便局は窓口業務を続けると。そういうことが一つのオルタナティブというか選択肢、今の法案のオルタナティブな選択肢ではないかというふうに私は考えております。
○関口昌一君
ありがとうございます。もっと聞きたいんですが、二十分という限られた時間でございますんで、あとお二方また参考人もいらっしゃいますんで。
次、岡村参考人ですね、県会議員ということでございます。私も、地元の埼玉県で三期八年有余県会しておりました。経歴を拝見させていただきますと、非常にいろいろな活動をされた流れの中で県会で今活動されているということであります。
先ほど、ちょっとお話今聞かせていただいたんですけど、この民営化法案の審議の在り方も、日本の将来、これまた子供の将来も考えて問われているような気がしてならないというような、ちょっと御発言ございました。それ、どのような、この点をどのように考えているか、ちょっとお聞かせいただければと思います。
○参考人(岡村精二君)
今回、今回ある意味では本当久々に何か全国民が注目をしている法案のような気がいたします。子供たちですら、先生、民営化とかどうなのとか私らにやっぱり聞くわけです、子供たちが。
今、子供たちをずっと見ていますと、最近本当に夢が持てない、持たない、何か持つことが難しい時代に子供たちなってきました。その場しのぎの子供たちがすごく多いんですね、今さえ良ければって。ニートであるとかフリーターであるとか、そんな子供たちというのは、結果的にはその場しのぎ、今さえ良ければという考え方なんです。
で、もう戦後ずっと日本という国がそういう形を歩んできたんじゃないか。何かそのことをすごく感じてならないんです。それが結果的には五百兆円を超える国債残高になってみたりとか、そういう形で現れたんじゃないか。ますます借金も増えていくんだろうし、それをどうするのかとか思うときに、またこれを先延ばししてしまうような結果が出たとき、ああ、子供たちは、やっぱりそれが今の日本の行き方なんだというような見方をしてしまいかねないんじゃないかと思うんです。
やはり子供たちが先を見据えて次から次へと頑張っていこうという考え方持たせるためには、今、私は六十年の、戦後六十年の節目をつくるべきじゃないかなと。今回これをうまく民営化することによって、何か子供たち自身の心の活性化につながっていくんではないかというふうに思えてならない。だから、ある意味では子供たちの夢を育てていただきたい、そのためにも是非とも私は制定して、成立してほしいなと心から願っています。
○関口昌一君
ありがとうございました。 もう六分になりましたんで、紺谷参考人、非常にはっきりした意見を賛成、反対であってもはっきり述べるというのは、私もそういう政治姿勢をいつも持って行動しております。もう民営化の問題が出てきたときは、もうはっきり、いろいろリスクは大きいですけど、やっぱりこれは民営化は必要だということをはっきり地元でもうたっております。
その流れの中で、民営化は反対だということでございます。経済的に考えてもということをいろいろ含めてということがあるかと思います。ただ、経済を考える場合、この今現況においての反対、また中期において、また長い目で考えた場合、いろいろあるかと思うんですが、長い目でとらえた場合、長期にとらえた場合でもやっぱりこの民営、民営化、郵政に限って民営化というのは、やっぱり反対というか、考えない方がいい、方がよろしいでしょうか。ちょっとまたお話しいただければと思いますが。
○参考人(紺谷典子君)
少なくとも、今現在、民営化した方がよろしいという事情は私には見えていないんです。全国二万四千七百ある郵便局、それから三十数万人もおいでの郵便局員、地元に愛情を持って地元の事情に通暁しているこの国家的な財産が、民営化されたらば崩れてしまうんではないかという懸念を持っているんですね。百三十年も掛けて築いてきたネットワークを民営化の名の下に崩してしまっていいのか。どこの国でも、民営化したところはどんどんどんどん郵便局も郵便局員も減っているわけでございます。
このせっかくつくり上げたシステムをもっと国民のために活用するという在り方があるということで幾つか提言させていただいているんですけれども、一つはボランティア拠点です。様々な災害のときに全国からボランティアが集まるんですけれども、役所もひっくり返っておりますので、どこへ行ったらどんな人手が必要なのかということも分からない。どこへ行ったら民泊させてもらえるのか、どこへ行ったらお弁当食べさせてもらえるのか、どこに銭湯があるのかということさえ分からない。取りあえず郵便局に行けばそういうことを教えてもらえる。そうすれば、あのオイルの流出事件のときに、被害が最も大きかった珠洲市にはほとんど人が行かないで、三国にばっかり集中するということはなかったんではないのかなということが一つ。
それから、私は公的介護保険のときからずっと反対させていただいているんですけれども、郵便局でボランティア貯金をやってほしいと。今やっているようなその金利を一部寄附するというのではなくて、ボランティアを本当に献血手帳のように貯金していく仕組みなんですね。そうすると何がいいかというと、エコマネーの、地域マネーの全国ネットができるということなんです。そうすれば、都会に出ていった若者が、都会のお年寄りの世話をした分でふるさとの両親がそのボランティア貯金を下ろして御近所からお世話を受けることができると。そういう助け合いのネットワークをつくっていくということも大変大事なことだと思うんですね。
ほかにも申し上げたいことはあるんですけれども、時間のようなのでやめさせていただきます。
○関口昌一君
現時点で長期に、例えば長く考えた場合、やっぱり民営化というのは考えられないでしょうか。ちょっとその辺、簡潔に。
○参考人(紺谷典子君)
今のところでは考えられません。 もう一つ言いたかったことは、公的資金需要でございます。多額の国債発行があるというふうにおっしゃっているじゃないですか。しかも、郵貯、簡保、年金のお金は返すと言いながら、実は財投債に振り替えて、それをまた郵貯、簡保、年金に持たせているという現実があるわけでございます。しかも、民営化されても持ってほしいと。
公的資金需要がある限り、それを最も低いコストで調達する方法は何なのかと。しかも、国民のニーズに合わせて調達する方法は何なのかと。さっき申し上げたように、より低い金利で資金調達できる第二国債のようなものが郵便貯金だと私は思っておりますので、巨額な公的資金が需要がある限り、この方法として、まずは政府は、国債発行のコストと郵便貯金を維持するコストとお考えいただきたいと思うんです。
そもそも、国民は三百四十兆のお金を政府に強制されて持っていっているわけじゃないですよ。自ら選択してそこへ持っていっているんだと。金融不安があるからだし、それから過疎地に金融機関がないからだし、そういう現状をまずは政府にお考えいただきたいと。公的資金需要としての側面も是非是非お考えいただきたいということでございます。
○関口昌一君
まだまだ、特に中田参考人にもいろいろ聞きたかったんですけれども、もう一分になってしまいました。本当にいろいろ、それぞれのお立場からいろいろ御意見をいただきまして、参考にさせていただければと思っております。
国債の問題もちょっと聞きたかったんですけれども、今、官の資金で国債を購入している、これは悪いとも申しませんが、やっぱり国民が国債を買うようなシステムの運用というのは、これからやっぱりこれがもう必要になってくるんではないかなと思っております。
本当に今日は早朝からいろいろ、こうして貴重な御意見を聞かせていただきまして、重ねて御礼を申し上げまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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